樹木葬の歴史

日本で初めて樹木葬墓地が作られたのは1999年と言われています。
この樹木葬は岩手県のお寺が自然の山林に散骨する墓地としたそうです。
子の樹木葬は一般的な墓石などの工作物がないお墓で、自然保護やエコロジー的な考え方の啓蒙と、そんな考え方を持った方に人気があったといわれています。
「山を切り開き、木を伐採して造るお墓ってどうなの?」「大きいお墓を建てず自然に帰りたい!」という世間の声が増えてきた時代だったのかもしれません。
ただ、まだまだ一般的なお墓へのニーズは高く、霊園がオープンするとすぐに売れてしまうような時代でしたので都市部では樹木葬は一般的なお墓ではありませんでした。
広く樹木葬が知られたのが横浜市に2007年に造られた「メモリアルグリーン」と言われます。メモリアルグリーンは元々遊園地の「ドリームランド」があった敷地に横浜市が造った霊園で特徴は一般的な墓石を造らず、樹木をシンボルとした花壇に直接遺骨を散骨するタイプのお墓や芝生に背の低い表札(ガラス、ブロンズ、石材)を設置するお墓で日本で初めて行政により造られた樹木葬墓地です。

横浜市営メモリグリーンに見る墓地のタイプ

・「芝生型納骨施設」は契約者だけの納骨スペースと個別の花立があり、家名や戒名等を刻字できる銘板があるお墓。
・「合葬式慰霊碑型納骨施設」は慰霊碑の裏側にある納骨施設に遺骨を安置し、共同で使用する花立があるお墓。
・「合葬式樹木型納骨施設」はシンボルツリーの下にある土に直接遺骨を安置し、共同で使用する花立があるお墓。

芝生型は一般のお墓の様に納骨する際に家族や僧侶の立会いのもとで行うことができますが、合葬式は立ち会えないこともあり、費用が90万円程度と合葬式よりも高価であるにも関わらず芝生型の人気が高かった様です。

まとめ

このころは日本が超高齢化社会に入ってきたこともあり、老後の生活への心配から手ごろな費用で手に入るお墓や維持管理に費用が安いお墓を持つことで子供世代への負担を減らしたいという考えの方が増えてきたと言われています。
エコロジー、自然回帰的な考えから始まった樹木葬墓地も、高齢化、核家族化、未婚率・離婚率増加などの変化により日本人のお墓へのニーズが急速に変わってきました。
横浜市が造ったメモリアルグリーンはお墓へのイメージを大きく変えるようなインパクトがあり、以後樹木葬墓地が増えてきました。



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