お墓のイメージと言えば「●●家の墓」彫刻された、背が高い和型墓石をイメージされる方が多いと思います。大地震があるとテレビのニュースで墓石が倒れた!という映像をよく見ると思います。
最近は樹木葬墓地や永代供養墓など従来のお墓のカタチに問われない新しいお墓が増えてきましたが、どんな変化があったのか書いていきたいと思います。

昭和時代のお墓事情

日本の経済が成長した時代です。墓地の大きさは3㎡以上(間口150cm奥行200cm程度)の大きい墓地が人気で高級な国産の石材を使用した和型墓石が多く販売されました。今では想像もできませんが、当時は超好景気で立派なお墓がもっとも人気があった時代です。郊外の大型霊園が人気で、海が見える・富士山が見えるようなリゾート的な霊園が飛ぶうように売れていました。家を買い、墓を買うことがステータスとされて退職金で自分のお墓を購入する方がとても多い時代でした。

平成時代のお墓事情

以前人気があった3㎡以上の墓地がだんだん小さくなってきました。3㎡→2㎡→1㎡→0.3㎡と、お墓として機能する極限まで小さくなり、販売平均額もバブル期の300万円から250万→200万円→150万→100万円と、どんどん安くなっていきました。バブル崩壊後、景気の後退も影響したこと、また霊園業者が増加し、霊園墓地の販売供給量が増加したことで競争が発生したことも一因です。安い値段で広告すると沢山お墓が売れました。墓石の形も大きく変化し、背が高い和型墓石から、背が低いおしゃれな洋型のお墓が多くなってきました。大きい墓石を建てることがステータスとなっていた昭和時代から、大きく意識が変わった時代でもあります。高い国産の石材は売れなくなり、安い中国産の石材が人気が高まった時代です。

お墓のカタチの変化は家族のカタチの変化

昭和時代は3世代が同居するような大家族、大所帯は珍しくありませんでした。そのような家族事情においてはお墓に埋葬できる人数を多くしたいために、遺骨を多く納骨できる大きなお墓が必要でした。
平成時代後半になると出生率の減少が顕著になり、小さな家族になるとそこまで大きなお墓は必要ないという考えの家族が増えてきました。
また、高齢化社会、長寿化により老後の生活に必要な費用への心配や少子化による高齢者の介護の負担などに備えるためにお墓に『お金をかけることをためらう風潮』が多くなって現代に至ります。

まとめ

お墓のカタチは変わっても、故人やご先祖を供養する気持ちは忘れたくないものですしこれからの世代にも引き継いでいきたい風習です。
戦後の日本とはことなり、現代のようにものにありふれた幸せな時代では家族やご先祖のありがたみを忘れがちになります。お墓の在り方はこれからも変わっていくと思いますが忘れてはいけない気持ちは大切にしていきたいものです。



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